「黄砂ってどうなの?」
国立環境研究所環境研究基盤技術ラボラトリー
環境分析科学研究室長 西川雅高さん
3月14日(金)放送
中国ゴビ砂漠の大きな砂嵐で巻き上がった砂が海を越え日本にも飛んでくる「黄砂」。最近では、ゴビ砂漠の手前にあるモンゴル草原の過放牧により発生地が増えている。飛散地域はアラスカ、アメリカ大陸に及ぶ。
気象庁の観測によると日本に黄砂が飛んでくる量は2000年以降確実に増えている。発生量は風や少雨など自然現象によるところが大きい。
そこで気になるのは、環境や健康への影響だ。
西川さんは7年ほど前、牧之原台地で黄砂に関する研究を行なった。年間を通じて雨のpHを調べると、4月頃の雨の酸性度が弱いことが分かった。黄砂に含まれるアルカリ性のミネラルで中和されていたのだ。
また大分看護大と共同の動物実験によると健康体のネズミに黄砂を吹き付けても影響はないとのこと。しかし喘息を起こしたネズミに黄砂を吹き付けると鼻の炎症が悪化した。花粉症などアレルギーをもった人は要注意だ。
黄砂そのものは自然界のものなので、悪いものではない。問題は黄砂の発生源を増やす、黄砂に付着する汚染物質を排出するなどといった人間の行為と言えそうだ。