7月9日 「津波から住民を守る」
先週の土曜日、県内の海沿いの地域で一斉に津波避難訓練が実施されました。津波から、命を守るには素早い避難が欠かせませんが住民の意識が高まる一方で市や町では津波警報をどう伝えるのか頭を悩ませています。
この訓練は大きな揺れが県内を襲い、2分~3分で津波警報が出たという想定です。静岡市の石田さんの家ではすぐに逃げる準備を整えました。
静岡市の用宗周辺は東海地震の発生直後に高さ3m程度の津波が襲うと想定されています。
避難場所までは、急ぎ足で、およそ3分。
途中、通る道も決まっています。
この避難路を選んだ理由は避難場所に逃げる際にこの道が一番標高が高く、津波被害に遭う可能性が低くなる為です。
到着したのは市の津波避難ビルにも指定されている建物です。
町内にある市の津波避難ビルはこの1カ所だけですが、町内会では、他にもおよそ20カ所の避難場所を決めています。 どの家からも3分以内に避難場所までたどり着けます。
用宗町内会 前田会長は「日頃から訓練していないといざというときに素早く逃げられない。」といいます。
東海地震の想定によると駿河湾や遠州灘に面した地域では地震発生の直後から5分以内に最大で10mを超える津波が襲ってきます。
住民は「素早く」逃げる。そして、行政は一刻も早く避難を呼びかけることが必要です。
では、市や町はどうやって津波情報を入手しているのでしょうか。
富士市では昨年度から消防庁が始めたシステム「Jアラート」を利用しています。
津波だけでなく緊急地震速報やミサイル攻撃などの情報も入ってきます。
富士市の場合は、同報無線に直結させてすぐに、住民に伝えています。
Jアラートは、来年春までに7つの市や町に整備されます。
また、焼津市や熱海市など6つの市や町は気象庁の衛星から情報を得ています。
残りの市や町では県から「FAX」を受信し24時間、職員が対応にあたっています。
しかし、県からのFAXは自動ではなく人の手を介します。
つまり、多少、時間のロスがある訳です。
さらに、気象庁のシステムはJアラートの開始を理由に年度末で終了する予定です。
結果として、来年4月からはFAXでの対応となる市や町が大幅に増え津波情報の伝達が遅くなる恐れがあるのです。
予算の問題や合併を理由にJアラートの整備は、あまり進んでいないのが現状。しかし、時間のロスは命取りになりかねません。一刻も早いシステムの整備が待たれます。