新しいワインが一瞬にして古いヴィンテージワインのような味わいに変わる、マジックのような技術が浜松で開発されました。ワイン好きの私にとっては夢のような技術、早速取材に行ってきました!
浜松市にあるイノベーティブ・デザイン&テクノロジー社。そこにあったのは、公衆電話くらいの大きさの機械。実はワインを電気分解して、ワインの中の水とアルコールを混ざりやすくし、ワインのまろやかさ、香りを向上させるのです。
その反応は、通常の熟成だと何年、何十年とかかりますが電気分解ならあっという間、電気をかけ水の分子連結を断ち切り、アルコール分子のまわりに水の分子のベールをかけることができるのです。ワイン1本を電気分解するのに、わずか30秒。
I・D&T社はもともとは水の電気分解をしていた会社ですが、水を含む溶液であれば何でも電気分解できる技術を開発しました。お酒だけでなく、ジュースだって牛乳だって分解できちゃうそうです。
やっぱり気になるのは、本当に味わいが変わるのか!ですよね。そこで、静岡市にあるヴィノスやまざきのソムリエ伊藤隆博さんに取材に同行していただき、確かめていただきました。(右が田中博社長、左がソムリエの伊藤さん、野路アナにはトリオ漫才のようだと言われました、そうかしら?)
実験に使ったのは1500円の赤ワイン。結果は…完全に違うワインになったという感想でした!若いワインは味がバラバラしているが、一体化している、「色も落ち着いていて7、8年ねかせたような味わいだ」とソムリエの伊藤さんもビックリしていました。
確かに、私も飲んでみて渋みが後からこないというか、まろやかに変化したのを感じましたよ!目の前で起きたあっという間の変化に、とてもビックリしたのですが科学の魔法のすごさを実感しました。
アメリカのワイン製造工場に試験導入した結果、貯蔵時間の短縮により20パーセントのコストカットに成功し、電解後もワインの品質が落ちないことが確認されたそうです。ただこの装置、すぐには普及には至りませんでした。
ヴィンテージワインは月日を重ねるのが当たり前、その基本的な常識を全部覆すことになるので、業界では反発も強いそうです。
そこで、この会社ではワインよりも国内では市場の広い、焼酎のメーカーと交渉し、自ら電気分解したお酒をネットで売って、電気分解した焼酎を広めることになりました。その名も「掟破り」過去の作り方などにとらわれないという、社長の強い意思がこめられた名前です(3月発売予定)。
この技術を使えば、将来ワインが熟成したらどんな味わいに変わるか予想することもできたり、食品だけでなく、医療などさまざまな分野へと応用の幅は広いと思います。
まだ、電解酒には賛否両論あるようですが取材をしてみて、電気分解が世の中を変えるというか何か大きな変化を生むのではないか…という予感がしました(あくまで私の予感ですが)。
欲張りな私の希望としては、肌にぐんぐん染み込んでいくような電気分解化粧水、開発してほしいなぁ…
この取材を通して、酸化と還元、苦手だった電気分解の仕組みを攻略しました!これは嬉しい副産物です。