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2005年12月22日 耐震強度偽装問題


 

12月22日(木)、姉歯秀次 元一級建築士が関与し、耐震強度を偽装して建設された、静岡市中心部の、ビジネスホテル「三交イン静岡」が入るビルについて、構造計算の再検査の結果が出ました。

 

このビルは、細長い土地に建っていて、表通りに面した長い辺の耐力最小値が0.783。短い辺の耐力最小値が、0.275だったということです。

 

僕は、長い辺の耐力最小値の発表に、あまり意味はないと考えています。例えば、将棋の「飛車」の駒を将棋盤に立てておいて、揺らした時に、普通どのように倒れますか? 「飛車」の文字か、あるいは、「龍」の文字が、盤に密着するように倒れるはずです。「飛車」・「龍」の文字が、横向きになって、手前と向こうから見えるように倒れるケースは、稀なはずです。つまり、難しい構造計算など分からなくても、「三交イン静岡」が入るビルが倒壊する際は、表通り側に、または、その180度反対側に倒れるだろうと、容易に想像できるわけです。逆に、その倒れ方の垂直方向に倒壊することは、考えにくい。

 

その意味で、この建物の耐震強度は、シンプルに、0・275なのです。大体、前提として、耐震度の数値は、一番弱いところをとって考えていきます。構造物の一番弱いところで、地震時に破壊が起こりやすいからです。ですから「長い辺の方向に対して力が加わるケースでは、0・785の耐力がある」というのは、「運が良ければ震度5強で無傷です。運が良くても震度6強から震度7では倒れる危険があります。」と言っているのと同じに過ぎません。

 

建築主側は、この耐震強度0・275の建物について、「耐震補強で対応したい」と話しています。果たして、それでいいのでしょうか? 安全性を最優先させるなら、速やかな解体か、もしくは、十分な耐震補強ができるまで、周辺の表通りを含めた立ち入り禁止措置が必要だと、僕は考えます。かつて、富士市で起きた旧ヤオハンビル工事中の壁崩落事故だって、思いもよらない形で、周辺道路において、犠牲者を出したのではありませんでしたか?中程度の地震でもダメージを受ける恐れがあることが、ハッキリしている建物に対して、甘い見方をしていないでしょうか?

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