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2006年11月1日 高校の必修科目履修不足問題


 

高校の必修科目履修不足問題で政府の救済策が「2単位不足は最低50コマの補習。それを超える場合、70コマの補習プラスリポート」で決着し、静岡県にも通知されたというニュースをお送りしました。

 

1単位の授業は35コマであるのに、2単位不足で、どうして『校長の判断で50コマまで短縮できる』としているのか? それは、履修不足の生徒は基本的に「被害者」であり、負担を減らしてやりたいという流れの中で、「通年の授業では、2/3の出席を単位取得の条件としているので」ということでした。

 

ならば、70コマの2/3は46.66・・・コマですから、50コマの補習を4コマ欠席すると、単位は与えられませんねェ。例えば、午前中に4コマ続けて同じ科目を補習するとしたら、1日だけ、風邪をひいて午後から出てきただけでも卒業できなくなりますよォ。

 

それから、「生徒は負担を軽くして欲しいと思っている」と与党の文教部会などは考えていたようですが、「私は世界史は50コマではなく、70コマ分でしっかり授業を受けたいです」という生徒も、少数かもしれませんがいるはずです。そういう生徒のために、いわゆる「救済案」だけでなく、きっちり履修不足を補う受講プログラムを作るのも、失策があった学校側の責任だと、僕は考えています。

 

「着地点が決まったのに、何をおまえは、今更、意地悪を言っているのだ。」とおっしゃる方もいるかもしれません。でも、前段落のような「原則論」「正論」が学校内で語られなかったから、あるいは、かき消されていったから、履修不足の問題が起きたのではありませんか? 日本全国の多くの高校で、「原則論」「正論」を吐く教師は、やる気をもう失っているか、発言力は極々小さいものになってしまっているということがハッキリした訳です。それでいいのでしょうか?

 

そういう傾向は学校社会に留まらないことなのかもしれません。一般企業で、自治体で、目に見える経済的な成果を得ようと、ここまでベースになってきたルールを拡大解釈したり、軽視したりしていませんか? イデオロギーを背景にした「原則論」「正論」に挫折感や嫌悪感を持っている全共闘世代が、校長・教頭、部長局長級の社員・職員になっているからかもしれませんが、もう少し「原則論」「正論」を大事にしないと、この国があらぬ方向へ進んでしまいそうな気がしています。

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