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春のセンバツで優勝した常葉菊川は、夏の静岡大会でも当然ながら優勝候補の筆頭に挙げられていました。しかし、楽には勝ち上がれませんでした。
決勝までの7試合で逆転勝ちが4試合。もう1試合も9回に決勝点を挙げています。確かに苦戦はしましたが、この勝ち味の遅さがこのチームの最大の特徴でもあるのです。
常葉菊川の打線は、ご存知の通り、一番から八番を打つレギュラー野手は送りバントをしません。「相手より先にまず1点を取ろう」と考えている野球ではないですよね。
そして、相手ピッチャー攻略のために、チームでもって狙い球を絞ることはしません。 各バッターが自分の打てる球に的をしぼり、3打席ないし4打席を“バッティング”に使うことでタイミングを取り、最終打席では必ず捉えるというスタイルだから、必然的にかなりの確率で逆転勝ちになるのです。
相手投手が「見切られた」という感覚を持てば、投げる球がないという状態になります。一般に逆転勝ちが多いチームは「粘りがある」と言われます。
選球眼やバントや機動力や進塁打などで相手にプレッシャーをかけ繋ぐ野球ができ、簡単に3アウトを取られないチームですね。 しかし、常葉菊川の場合は、逆転劇が多いのに、その表現がピッタリきません。なぜなら、常葉菊川は 逆転のシーンで「繋いでいる」のではなく、あくまでも、個々が自分の打撃に徹することによって 「繋がっている」からです。「底力がある」が常葉菊川の逆転勝ちに最も似合う表現でしょう。 |