2008年2月11日 「沼津市のプラスチックごみの回収について」
2月11日(月)、月曜シリーズ「これってどうなの?」で、沼津市のプラスチックゴミ回収がピンチというリポートを放送しました。
沼津市は、ゴミの分別収集をいち早く取り入れた先進地として知られている所です。分別に対する市民の意識も高いはずですが、最近「分別できていないから回収できない」と収集所に置いておかれるゴミが多いというのです。どういうことでしょう?
5年前から沼津市では「プラスチック容器包装リサイクル法」に基づいて、プラスチック製の容器・包装材についてリサイクル回収をしています。当初、収集したゴミの95%以上が再利用可能という高い評価を受けていた沼津市の回収状況でしたが、去年3月の検査では正しく分別されているのが77%と、リサイクル協会から引き取りを拒否される水準まで落ちてしまいました。協会に受け入れられずに沼津市が独自に処理したとすると、年間2億円のコストの増加が見込まれるのです。これが「ピンチ」の具体的中身です。
なぜ正しい分別率が落ちたのかについて、沼津市ごみ対策推進課では、リサイクル協会の検査基準が厳しくなっていることと、プラスチック分別回収がスタートしてから5年ほど経ち、分別マナーが悪くなっていることが理由だと分析しているようです。
これに加えて、取材した川合記者が感じたのは「分別のルールが難し過ぎるのでは?」という点です。確かに、ルールが難しいと、新しく沼津市に住むようになった人などが、正しい分別が出来ないというケースは多いと考えられ、急激に正しい分別率が落ちた理由の1つなのではと私も考えます。 分別を難しくしているポイントは、リサイクルに出していいプラスチック製品が、容器や包装材に限られていることです。
例えば、洗濯用洗剤の計量スプーンや荷造り用のバンドなどは、資源としてはリサイクル出来るにもかかわらず、リサイクルに出していいゴミではありません。なぜか?それは「プラスチック容器包装リサイクル法」に沿って、プラスチックの「容器」や「包装材」にかかわる業者だけが金を出し合って、リサイクル協会を運営しているからで、それ以外のプラスチック製品については処理費用を負担すべき立場にないからなのです。コンビニエンスストアでカレーを買った時についてくるプラスチックのスプーン。スプーンは「容器」でも「包装材」でもないのでリサイクルに出せませんが、スプーンを包む透明なボリの袋は「包装」だから、リサイクルに出すべきものというややこしさです。
こうして見ていくと、「リサイクル」って「使い捨て」よりは、勿論、環境に配慮した考え方なのでしょうけれど、やっぱりどこか無理があると感じます。少なくとも、ジャンジャンやった方が素晴らしいということではない。つまり「大量消費・大量リサイクル」が拡大していくことが環境にやさしいとはとても思えないということです。 そうすると、「リサイクル」より「リユース」「リデュース」の方向へ進んでいかないといけないと思うのですが、ケチャップやマヨネーズは瓶容器にした方がいいのでしょうか? 重くなる分、輸送の際の燃料消費の面で、どうなのだろうと考えます。古紙の配合率偽装の問題を考えてもそうでしたけれど、トータルとして何が環境に一番いいのか、正解を見つけておく時代になってきていると思います。