2008年6月13日 「静岡空襲を語り継ぐ」
6月13日(金)、この日移転オープンした静岡平和資料センターについてリポートしました。
静岡平和資料センターは、一般の方から提供してもらったおよそ5千点にのぼる、静岡に関わる太平洋戦争の資料を展示・管理しているところです。
1993年8月、静岡市中央体育館の一角に、小さな常設スペースが出来たのが静岡平和資料センターのはじまりでした。その4年後には静岡鉄道日吉町駅近くのテナントビルに移り、今回、日吉町よりも静岡市の中心部になる新静岡駅から歩いて2分くらいの伝馬町に移転しました。
これまでのところでは手狭だったというのが移転の最大の理由です。団体の見学はすし詰め状態でトイレも男女兼用のものが1つしかなく、困ることがありましたが、それが新しいところでは解消されました。フロアはこれまでの1.3倍の広さです。また、ビルの2階に上がるのにエレベーターが使えるようになり、これまで来館を躊躇していたお年寄りや足の不自由な方にも訪れてもらい易い施設になりました。
展示の面で、再オープンの目玉となるのが、センターを運営する「静岡平和資料館をつくる会」が21分にまとめたDVD映像「静岡空襲~米軍資料による検証~」です。センターを訪れれば、随時見ることができます。
1945年6月20日の静岡空襲では、静岡市街地の3分の2を焼き、およそ2000人が亡くなりました。 映像では、アメリカ軍の空襲戦略が、軍事施設に対してが中心の攻撃から、市街地焼き尽くしへと変わった経緯や、焼夷弾に施された落下スピードに関する工夫など、広く知られていないディテールを交え、静岡空襲の輪郭が良く理解できる内容になっています。
静岡空襲そのものの様子は、残された資料や体験者の絵などを基にコンピュータグラフィックスで再現しました。爆撃機が飛来した方角から、焼夷弾が屋根を突き破って畳に突き刺さり、それが一瞬の間を置いて火を吹く様子まで、忠実にです。
DVD映像の作り、語り口が冷静な分、ショッキングさという点では、これまでの展示スタイルの中心の一つであった「空襲被災者の記憶による体験画」の方が勝っているかもしれません。センターの運営委員の一人である。町塚みよさん(83)は「センター所蔵の資料を方々で展示してもらって見てもらって、分かってもらうことが大事」と話していました。
町塚さん自身、静岡空襲の体験者で、こうした方々の熱意と使命感というのが、いかに立派にまとめたものが出来たとしても、戦争の悲惨さを伝える上で重要なのだと改めて感じました。