今回は変わる病院食を取材しました。
入院中の食事、あまり良いイメージは持たれていないようです。しかし、聖隷三方原病院では、」さまざまな工夫で、患者の食欲をあげようと試みています。
聖隷三方原病院の栄養科 石野 智子 科長はこの調理法のメリットを、酸素をカットするので、酸化されない食事を提供できると、話していました。
この調理法で、痴呆症などの老化を促進させる活性酸素の発生を抑えることや、低温で調理するため、ビタミンを多く残すなど、栄養素の損失を防ぐことが狙えます。
一般的な病院食は決められたメニューですが、三方原病院では、真空調理法により、調理したものの保存が可能になり、患者が自由にメニューを選べるようになりました。主食はご飯、おかゆ、パンなど5種類から選択でき、野菜デザートも、それぞれ数種類から選ぶアラカルト方式を取り入れています。
栄養士の今田 衣津美さんは、細かくて大変だが、患者が食べたいものを食べるのは良いことだと思う、と話していました。
もちろん栄養管理にも気を配っています。県内の総合病院では、栄養士が4~8人ですが、ここでは、栄養管理士と栄養士合わせて37人配置しています。
機能障害などで口から食べることが出来なくなった患者には、胃に栄養をチューブで流し込む流動食でしたが、三方原病院では、栄養の摂取をチューブなどに頼りたくないと、やわらかい食材を口から食べることができる、嚥下食の開発にも力を入れてきました。嚥下食の中には、ウナギのゼリーにムースのおかゆといったものがあります。
栄養科の石野科長は、患者さんたちが今まであきらめていた味を、嚥下食を通して楽しんでいただけるようになった、と話していました。
進む病院食の裏には、患者のことを第一に考える長年の積み重ねがありました。全国的にも進んだ、聖隷三方原病院の取り組みを見ると、より患者の立場に立った病院食に移っていきそうです。