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10月31日 子どもの体力を考える (5) 「体力アップは?」


今回は、先生たちの取り組みを通して、子どもたちの体力アップの方策について考えます。

 

みんなで体育館の雑巾がけ。でも今は掃除の時間ではありません。体育の授業なのです。

 

沼津市立第五小学校の勝呂文子先生の体育の授業では、体力アップの身近な方法として、授業に雑巾がけを取り入れています。

 

生徒からは、腰が痛い、おもしろいけどきついといった感想が聞かれました。

 

勝呂先生は、腹筋や背筋をパーツごとに鍛えるよりも、一連の動きの中でやるほうが鍛えられる上、仲間と一緒にやることで楽しくでき、効果が上がるのではと話しています。

 

この日の授業は跳び箱。跳び箱の上で前転ができるようになるのが最終的な目標ですが、勝呂先生は、落ち方や手の付き方から指導します。前転する以前に、ジャンプができない、うまく手をつくことが出来ない、など基本動作が出来ない子が増えているからです。

 

勝呂先生は、生徒が自分自身の筋肉をどう動かしていいか分からないところがあるので、体の感覚づくりを授業で教えていかなければならないと感じているそうです。

 

そこで第五小では、遊び感覚で運動に親しもうと、毎朝50メートル走ランキングをしています。これは学年に関係なく、走りたい児童が記録にチャレンジするというものです。そして、給食の時間にその日のランキングを校内放送で発表します。

 

名前を呼ばれた生徒は嬉しいという反応をしている反面、呼ばれなかった生徒からは、悔しそうな反応を示しつつも、次への意欲を見せていました。

 

勝呂先生は、今の子はきっかけがないとなかなか運動する機会がないが、運動することに関心を持ち、それが自信につながっていくと、他の分野にも好影響が出るのではないかと話しています。

 

一方、授業以外でも子どもに運動の楽しさを知ってもらおうという教室があります。

 

沼津市内のNPOが開く「小学生体力づくり教室」。指導に当たるのは秋山ひとみさん。秋山さんも元々は小学校の先生です。

 

秋山さんによりますと、遊びの中でからだを思い切り動かすことが今の時代少ないため、思い切り体を動かす場所を提供したいというのが、この教室の目的だそうです。

 

この教室で人気なのは、Gボールという直径およそ50センチのゴムボールを使って、地面についたり、この上に座ってバランスをとったりします。

 

Gボールは元々、理学療法のためにスイスで開発された道具です。不安定なボールの上でバランスをとることで、基本的な筋肉の使い方を自然に覚えます。

 

この教室に通う子どもたちだけでなく、親からも通って良かったという声があります。

 

勝呂先生は、かつて自分たちは遊びの中で、理屈抜きに身に付けていた基本動作が、今の子どもたちは経験が少ない故に、ひとつひとつ噛み砕いて教えないとできなくなっているが、そういう運動能力低下は、決して子どもの力が落ちているからではなくて、子どもの能力を耕していける環境がないからだと話しています。

 

子どもの体力低下を時代のせいにするのではなく、今どうするべきか。現場の先生たちは試行錯誤しながら奮闘しています。

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