今回は自転車マナーにスポットを当てます。
官庁や学校が集まる、静岡市の駿府公園周辺の歩道は、白線の内側が歩行者専用で、自転車は車道側を走ることになっていますが、通路いっぱいに自転車が走ってきます。これは道路交通法違反にあたります。
先月、県内の高校の通学路で、高校生に対する自転車の指導と取り締まりが、一斉に実施されました。
静岡市清水区では、警察署員や交通安全協会の指導員の他に、3年前から地区の交通安全会員も、「自転車指導カード」による指導・取り締まりに取り組んでいます。
「自転車指導カード」は、法的な罰則はありませんが、学校名や名前などを聴き取り、半券を違反者に手渡し注意を促すとともに、違反数を集計し、学校などにも報告して指導の徹底を図るためのものです。
この朝、この交差点で実施された1時間にわたる取締りでは、「自転車指導カード」を渡されるような違反は見られませんでした。
しかし、交差点の大通りから一歩それたわき道では…
全国的な自転車事故の増加を受けて、今年4月、警察庁が自転車の違反取り締まり強化の方針を打ち出しました。県内も自転車による人身事故件数は1999年から増加傾向になり、2001年から6000件を上回っています。
去年の自転車事故の負傷者数を年齢層別で見てみると、高校生が22%を占め一番多く、未成年者の合計は43%にもなります。
そして、未成年の事故はさらに増加しています。免許が必要なく、日常の足として、気軽な気持ちで運転しがちな自転車。しかし、一歩誤ると、自転車も車同様、走る凶器となるのです。
富士市の広見公園では歩道が整備されていて、ウオーキングを楽しむ方の姿も多く見られます。今年3月、ここで、2人乗りの自転車と、散歩していた男性がぶつかり、転倒した男性が死亡する事故がありました。
自転車に乗っていたのは、当時中学3年の少年2人。公園内の通路を、ハンドルを変形させた改造自転車に乗って、散歩していた69歳の男性にぶつかりました。少年2人は、重過失致死容疑で書類送検されました。
こうした重大な結果を招く自転車。普段はそういった危険性を認識することが稀です。そこで、自転車の怖さを身をもって感じてもらおうと、先月、静岡市内で体験型の自転車教室が開かれました。
そこでは、高校生が自転車に乗って、衝突を吸収する壁にぶつかる実験をしました。自転車に乗ってスピードを出し、危ないと思ったところで、ブレーキをかけるのですが、すぐには止まれません。
自転車も自動車と同様、道路交通法の罰則規定がある車両です。昨年、全国の自転車の検挙数は326件でしたが、そのうちなんと266件を県内が占めているのです。それでもルール違反が横行しています。
静岡県警は平成13年度から全国に先駆けて指導取り締まりを強化し、中高校生に「自転車指導カード」を現場で交付して、指導をしていきます。
これでも守らないような悪質な場合は、赤キップ(=交通切符。罰金など刑事罰を負う)を適用して高校生であっても検挙していく方針です。
これまで、モラルに訴えてきた自転車のマナー。このまま事故が減らないのであれば、取り締まりの厳格化はやむをえないのかもしれません。