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7月17日 コレってどうなの? (16) 「水の流れない放水路」


今回は水の流れない放水路です。

 

沼津市郊外の住宅街です。まわりは民家が立ち並んでいますが、放水路の予定地がぽっかりと空き地になっています。

 

問題の土地は東西およそ35メートル、南北およそ400メートルに及びます。

 

この放水路事業については、地元自治会も長年対策に当たっています。

 

沼川新放水路建設促進協議会の一杉忠利代表は、この辺りは浸水しやすいため、県が放水路建設のために土地を取得したものの、バブルがはじけて今の状態になったと言います。

 

沼津市東部の今沢・原両地区は駿河湾に面し、かつては浮島と呼ばれた、海抜およそ2メートルの低地帯です。

 

大小60本を越える川が流れ、大雨に見舞われると一帯が冠水してしまいます。

 

七夕豪雨では、地区のほぼ全てが水浸しになるなど大きな被害が出ました。この地区では去年も道路が冠水しました。

 

沼川には、治水対策として既に2本の放水路がありますが、県はこれに加えて1980年、新たな放水路を作る事業に着手しました。

 

新しい放水路は延長およそ1100メートル。国道1号線から東海道線までを水路に、その南側は地下にトンネルを掘る計画です。

 

事業はどうなってしまったのか、県の土木事務所を訪ねました。

 

県沼津土木事務所の山田勝清課長によりますと、進ちょく率は数パーセントで、完成の見通しは立っていないと言います。

 

この事業で最大のネックとなっているのが地下トンネルです。

 

計画では地下およそ20メートルに直径9メートルのトンネルを2本通す予定です。

 

今までの放水路のように海岸まで水路を伸ばすと、海から打ちあがる砂が堆積してしまい、管理コストがかかるためトンネル案が採用されました。

 

しかし、その費用はなんと500億円にものぼり、厳しい財政状況の中、予算がつく見通しが立っていないというのです。

 

県はこの土地を当面、調整池として暫定的に活用するとしています。しかしこれについても地元からは不満の声が上がっています。

 

肝心の放水路事業について、県は本年度、周辺の道路の付け替えをするなど、ここ数年、事業費に3000万円程度を 計上しているだけです。予算的には「つなぎ」ともいえる形だけのものです。現段階では 本格的な予算が付くめどは全く立っていません。

 

県は今後、500億円もの 巨額な費用をかけて事業を完成させるのか。それとも、これまでつぎ込んだ60億円を無駄にする形で、事業を中止するのか。いずれにしても 現状を見る限り、本来の機能を果たしているとはいえず、県は当初の事業計画に甘さがあったと言われても仕方がありません。

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