今回は、放課後の小学生を預かる児童クラブを取り上げます。子どもを狙った事件が相次ぐ中、希望者が急増する児童クラブですが、受け入れ態勢の問題が指摘されています。
夏休みの小学校にこどもたちが登校してきます。
子どもたちを迎えるのは先生ではありません。市の社会福祉協議会で雇われている、指導員と呼ばれる人です。
静岡市内に児童クラブは60カ所あります。市内に公立小学校が86校あることから、決してその数は多くありません。
指導員たちが見るのは、主に小学校1年生から3年生までで、昼間に仕事などで家に保護者がいない家庭の子どもたちです。家庭に代わって、子どもを保護・育成するのが仕事です。
しかし、この指導員。実は、全員がパート勤務です。
人数が多く、学年もバラバラな児童クラブにおいて、仕事の量や責任はかなり大きいですが、その待遇は決して恵まれているわけではありません。
静岡市が児童福祉施設などに委託して雇われている指導員。ある指導員の給料は現在、時給940円ほどで、月におよそ22日間働いて、月収が平均12万円ほどにしかなりません。
勤務は、交代制で休憩時間もありますが、夏休みは最長で午前8時から午後6時まで子どもを見ます。
さらに、学校の教室などを使っているため、当初30人ほどで募集、運営していた児童クラブですが、現在ではほとんどのクラブが40人を越えているのが現状です。
指導員は2~4人で子どもたちを見ます。
昼前には、自由に外で遊ぶ時間があります。子どもたちのお昼ご飯の支度をしながら、思い思いにグラウンドで遊んでいる子どもたちに、指導員は全て目を配らせなければなりません。
指導員の栗田弘子さんは、気が抜ける時間がなく、一番気をつけているのは安全面だと言います。
現在、静岡市内でおよそ2500人の児童が児童クラブに通っていますが、実は、入会したくても入れない「待機児童」が350人以上います。その数は年々増えているのが現状です。
静岡市保健福祉局福祉部児童福祉課の高野康代課長は、全員の児童を入れたくて、児童クラブを増やしてきたが、限界があったため、3年かけて39カ所拡張整備して、大体1400人くらいの受け入れ増が図れるのではないかと言います。
これに対し、先月20日に、指導員が所属する労働組合が会見し、指導員の人数が足りない事や、指導員全員がパートであることから、現状ではこどもを安全に受け入れる体制が整っていない事を訴えました。
指導員は子供のために、指導員の待遇をよくしたり、環境を整えて欲しいと言います。
入会希望者が増える中で、施設の拡張に踏み切った静岡市ですが、子どもと一番近くにいる指導者の質をどう向上させていくのかが、これからの課題となりそうです。