今回の「コレってどうなの?」では富士山での春山スキーについて取り上げます。登山のイメージの強い富士山ですが、実は山岳スキーヤーには人気のスポットなんです。ここでのスキーをめぐって問題が起きています。
いまだに雪が残る富士山。この時期、多くのスキーヤーがこの雪を求めて山頂を目指します。
週末になると富士宮口新五合目には、県外から多くのスキーヤーやスノーボーダーが集います。
スキーヤーに富士山に登る理由を聞いてみました。
しかし、地元の富士宮市や警察はスキー・スノーボードの自粛を呼び掛けているのです。
富士宮市 商工観光課 植松正和さんは「富士山は標高が3000メートル以上で気温も低く気候の変化も激しい。何かあった場合アイスバーン1枚ですく滑落して押してしまった場合、死に直結するので遠慮していただきたい」と述べました。
富士山では春山登山やスキーによる事故が後を立たちません。県警によると過去10年間でこの時期に起きた事故の死者は2人。転倒して山頂の噴火口や宝永山に滑落するケースもあるのです。
この状況にスキー・スノーボードを禁止したい行政側。しかし、そこには法律の壁が立ちはだかります。
自然公園法。これによると富士山は国民の共有財産のため、入山や入林を規制することはできません。すなわちスキー・スノーボードも禁止できないのです。
この件について日本テレマークスキー協会 矢村勝之 会長 にお話を伺いました。
市では、以前「禁止」という看板を立てていましたがその後法的根拠がないことがわかったり規制してしまうわけにはいかないと看板を修正。
また、その他の問題として多くのスキーヤーたちは富士宮口新五合目の登山道から登り始めるのですが、この道は冬季閉鎖期間中の県道152号線なのです。しかし、スキーヤーたちはお構いなしに登山道を登っていくのです。さすがにこれはルール違反です。
一方、この時期、何人のスキーヤーが富士山で滑っているのか市や警察が把握できていないのが現状がです。そのため、今年からスキーヤーに登山者同様「登山計画書」の提出を求めることにしました。
これでは、行政が富士山でのスキー・スノーボードを事実上認めたことになります。しかし、事故が続く限り背に腹は変えられません。
専門家は富士山での山スキーをどのように見ているのでしょうか?
春山スキーには自己責任がつきものだといわれます。しかし、ひとたび事故が起きれば周りに迷惑をかけるだけでなく、最悪、命を失うことさえあるのです。規制ができない以上、スキーヤーの高い安全意識とモラルに頼るしかありません。