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9月17日 コレってどうなの? (70) 「不正の温床?外国人研修制度」

 

 

今回は外国人研修・技能実習制度について特集します。

途上国への技能移転を目的に導入されたこの制度ですが、今、外国人労働者に関わる多くの問題の温床となっています。

この制度に介在する問題点を探りました。

 


去年8月、千葉県内の養豚場で中国人研修生が「賃金の低さ」を理由に社員を刃物で切りつける事件がありました。

3人の死傷者を出した残忍な事件。

このとき原因の一つとされたのが、この中国人が来日する手立てとなった外国人研修・技能実習制度でした。


 

外国人研修・技能実習制度とは、外国人研修生が受け入れ企業で生産活動にあたることで、技術や知識を修得する制度です。

 



発展途上国への技能移転や人材育成のためという趣旨で行われています。
製造業などの現場で主流になりつつあります。

外国人研修制度に参加する研修生は「日本の高い技術を習得して母国で生かしたい」などと語ります。

 

 

この研修で一定水準以上の技能を修得した研修生が、2年目から技能実習生となり、企業と雇用契約を結びます。
1993年にスタートし、現在では9万人を越える研修生が来日しています。

 

国際協力の一環として始まったこの制度でしたが、16年の歳月を経て、その趣きは少し変わりつつあります。
各地で研修生の受け入れが増える中、比例するように数々の問題が生まれています。

 

この組合は2003年から2006年まで、専務理事が経営する人材派遣会社2社を通じて、中国人実習生を明治乳業の子会社などに派遣していたということで、受け入れ企業から本来、組合に支払われる1人4万円の管理費などのうち、2万5千円が2つの派遣会社に入っていました。


 

法務省は中間搾取のリスクを排除するため、こうした仲介企業の存在を制度上認めていません。
また、この組合は、受け入れ企業から徴収した渡航費用を研修生に渡さず、航空券代を自分で支払わせていた疑いもあり、法務省などはいずれのケースも事実であれば指針違反にあたるとして調べに入っています。


 

県内の窓口団体による組織的な不正の構図が明らかになる中、専門家はこうした事例は「氷山の一角」だと分析します。


 

実際、外国人研修生に関するトラブルは後を絶ちません。
県警によりますと、県警に報告のあった研修生の失踪件数は右肩上がりで、全国的にはここ5年間でおよそ9600人が失踪しています。

去年8月の養豚場での殺傷事件で問題となった低賃金労働をはじめ、受け入れ企業による時間外研修の実施や研修手当の未払いなど問題事例は山積みです。

 

夢を追い求めて来日したはずの研修生が次々と逃げ出す事態が果たして国際貢献と言えるのか?
また、こうした問題が多発する原因はどこにあるのでしょうか。


 

専門家に聞いてみると、「根本的に労働者の数が足りなすぎる。
もしくは、中小企業を中心に経費削減の必要性に迫られている企業が多いからでは。
制度的にも受け入れ団体の監視機能が弱いなど問題点がある。」と言います。


 

さらに、研修生の受け入れ企業の増加に伴い、研修生の一次受け入れから、手当ての支払い、社会保険への加入手続きなどを担当する窓口機関も年々増えています。
外国人研修生という労働力をめぐる市場は拡大する一方です。


 

研修生の受け入れが国内の生産・製造業の現場で主流となる中、実際に研修生を受け入れている経営者は、「彼らがいないとやっていけない。」と語ります。


 

多発する研修生問題を抑止しようと、これまでにも、国会には制度に関係する各省庁から改革案が出されています。
しかし、規制強化を求める厚生労働省と企業を配慮した柔軟な制度運用を主張する経済産業省、また、許可を得た団体に単純労働を認めるべきと主張する法務省の間で意見が割れている状況で、制度改革の実現にはまだまだ時間が掛かりそうです。


 

日本経済にとってもはや外国人の労働力は欠かせない存在になっていることは確かです。
一方で、現状の制度には彼らの人権を守りきるほどの力がないのも事実です。
これらの抜本的な改革がなされない限り、外国人研修生をめぐる問題はなくなりません。

 

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