先日、今年度の普通交付税の交付額が県から発表されましたが、富士宮市の交付金がなんと前年度の10分の1にカットされていたことが明らかになったのです。
当初、富士宮市が見込んでいた普通交付税の交付額は6億5000万円。しかし、国が出した額は6991万円でした。その差、実に5億8000万円にものぼります。
富士宮市では足りない分を前年度予算の余剰金12億円から 穴埋めすることにしました。
普通交付税とは地方自治体の財源不足を補うために国から分けられるお金です。
しかし、国が地方に税源を与える変わりに交付税などを減らす「三位一体の改革」を進めてからその額は下がる一方。富士宮の場合、この3年間で20億円も減りました。
このことについて富士宮市 小室市長に聞いてみたところ
「もしゼロになった時どうするというシミュレーションでおととしから取り組んでいるのでそういう予知はできていた」
と話します。
しかし、富士宮市の大幅減額は初めてではありません。
2年前、今回のように算定の見込みを誤り、当初額よりおよそ8億2000万円も足りなくなりました。
その結果、職員の給与カットや財政再建を迫られたという苦い過去があるのです。
再び同じことを繰り返したとあって市議会から厳しく追及されました。
市民にも不信感が広がっています。
ではなぜこのような事態が繰り返されたのでしょうか?
最大の理由は国と富士宮市の算定方法のズレでした。普通交付税の算定基準となる自治体収入の見積もりが違ったのです。
市の試算では税収は160億円。一方、国の試算は165億円。国は富士宮に高い税収が見込めると判断し、結果大幅削減となったのです。
この問題について富士宮市 小室市長は
「あえて言わせてもらうと国がどの部分を、収入額を去年と算定の状況を変えたのかが一番の疑問。日替わりとはいかないが国は毎年のように算定方法を変えてくる」
実はこの問題、富士宮だけの話ではないのです。
三島市は今年度3億円の交付を見込んでいましたが、国は不交付団体としました。磐田市や袋井市は合併の特例で交付を受けているものの、事実上不交付団体と同じ扱いというのです。
この状況を県はどのように見ているのでしょうか?
静岡県自治財政室 斉藤和裕 室長は
「国の進める考えとして不交付団体の数を増やしていこうという考えの下に制度が進んできている。」
今回の問題について担当する総務省に聞いたところ、「個別の件ではお答えできない。ただ、財政力の高い自治体では大きな問題では思えない」との答えでした。
三位一体の改革といいながら地方へのしわ寄せは拡大するばかりです。地方自治体には健全な財政運営を求めるのは当然ですがこの責任を地方に押し付けていてはこの問題は確実に繰り返されるのです。