プルサーマル計画とは、原子力発電所で一度使ったウラン燃料を、再処理してもう一度使うという、いわば核燃料のリサイクルです。資源が乏しい日本で有効な資源政策といわれている一方で、ウラン燃料よりも放射能が高いなど、安全性を疑う声もあります。
そして、今回このプルサーマルの受け入れの判断をゆだねられたのが、御前崎市、掛川市、菊川市、牧之原市の4市です。未来にもつながる大きな決断は、どのような経過を経て結論にたどり着いたのでしょうか?
今月12日、菊川市議会はプルサーマルの受け入れをめぐって、推進派と慎重派がはげしくぶつかりました。
議論の中心になったのはプルサーマルの安全性についてでした。去年7月に起きた新潟県中越沖地震。震源付近にあった、柏崎刈羽原発は、予測されていた震度を大きく上回る揺れを観測ました。
4時間以上の議論の末、慎重派が納得しないまま多数決によってプルサーマル計画の受け入れが容認されました。
牧之原市でも議論が十分でないという意見の中、採決が行われました。
一方、掛川市と御前崎市では、実質的に受け入れの決定をした議論の場が市民には一切公開されませんでした。
2市が強行採決、2市が非公開という形で、プルサーマルの受け入れは決まりました。なぜ、これほど重要な問題について、先を急ぐような結論の出し方になってしまったのでしょうか?
議員からは、安全性について次のような意見も出ていました。
市民が最も不安視しているプルサーマルの安全性については、最終的には国頼みとなってしまい、議会レベルで議論を深めることはできませんでした。
原子力行政に詳しい専門家は、今回の受け入れ容認について次のように話しています。
一方、県は受け入れの判断を4市に丸投げの状態です。
市民グループは4市が表明を終えた翌日、県も独自に安全性について判断すべき、とする要望書を提出しました。
また、プルサーマルを受け入れることによって、県に入ってくる総額60億円の交付金については、県は1円も取らず、地元4市に配分することを決めています。
たとえば御前崎市の場合、最低でも半分の30億円以上が入るとみられています。御前崎市の1年間の歳入がおよそ170億円なのを見ると、この交付金が受け入れを容認する判断材料の一因になっていることは確かです。
原子力行政に詳しい専門家は浜岡原発プルサーマル計画についてこう語ります。
国策としてのプルサーマル受け入れの判断をゆだねられた4市は皮肉にもその安全性の議論を国に頼らざるを得ませんでした。しかし、受け入れを決めたからには、今後、市民が納得できる説明をしていく必要があります。