今回は南伊豆地区の合併についてです。去年秋まで南伊豆地区は、下田市を中心に1市5町の枠組みで合併を模索してきました。しかし去年11月に、東伊豆町と西伊豆町が脱退し、この枠組みは崩壊しました。そこで、残った1市3町で合併を目指すことになりましたが、無事にスタートを切ることができるのでしょうか。
先月27日、1市3町で合併協議会設置議案が採決されました。事前に反対の声があった南伊豆町をはじめ、下田市、河津町はすんなり可決されました。 しかし思わぬところで波乱がありました。
松崎町の議会では、1市3町の合併協議会の設置議案が否決されました。南伊豆地区の広域合併は進展するのでしょうか?
理想の形ではないものの1市3町の合併案が浮上したのは、各市町が財政難や医療過疎、高齢化など、多くの課題を抱え、早急な合併が必要だとの考えからです。しかし、松崎町議会で賛成4、反対5の僅差で議案が否決されたことで、またスタートからつまづきました。
松崎町の深沢町長は「町政の基幹を揺るがされた思いだと…。今後1町で5年10年やっていけるかというところが、私の考え方の中心ですので、(町長職を)退くべきかと」とコメントしました。
松崎町の否決は、大きな波紋を呼びました。下田市長、南伊豆町長らは
「まあもうとにかくショック、残念ですね。きょう同時議決ということで、新しい街づくりをスタートできると思っていた。」
「ちょっとまだ驚いています」
と困惑の色を隠せません。
議会が反対した理由はなんだったのでしょうか。
斉藤重 松崎町議員に聞くと「柱になるところ(下田市)が財政的に厳しいとこというのは、基本的に間違っているんじゃないかと」「将来的には伊豆はひとつという考えは持っているが、身近なところから、西伊豆と連携をとりながら足腰を強くしていく…」 と話します。
合併の枠組みをめぐっては、同じ西海岸の西伊豆町ははずせないという意見が根強くあります。しかし、4年前に松崎町は、西伊豆町、賀茂村と合併を協議し、直前に破談になった経緯があります。
そこで、現実的な路線を探るために、まずは話し合いのテーブルについてもらおうと、住民が今月、合併協議会設置を求める署名活動をしました。
集まった署名は有権者の半数近い3400人。町長と議長に署名簿を手渡しました。
「話し合いのテーブルにだけはついてほしい」という松崎町の区長会長の斉藤省一さんらの言葉を受け、松崎町の深沢町長は「これだけの数があるのですから、再提出します」と語りました。
しかし反対の議員も、西海岸の連携などを訴える声明文を配布し、賛成派と反対派が歩み寄る気配はありません。町民はこの騒動をどう見ているのでしょうか。
「合併賛成です!できれば西伊豆町がいいけれども、仕方がない。西伊豆が嫌がってるみたいだから」「順序よく進めてきたものが、また振り出しに戻ってしまうわけじゃないですか…」という賛成派もいれば、
「下田市は大きい。問題が出てきたときに小さいところは負ける。だから反対です」という意見も。
「さかんに賛成派、反対派の方、いろいろありますが、西伊豆町との関連がどうしても強いので、それを切るというのは松崎町としてはマイナスかな。 町として最善の方向へ向かってほしい」という良識派の意見もあります。
松崎町の深沢町長は、あす18日(火)に臨時議会を召集し、合併議案を再提出することを決めました。このまま当面単独の道を選ぶのか、合併協議のテーブルにつくのか、南伊豆地区の将来を左右しかねないだけに、議会の判断が注目されます。